ウルトラペイントシリーズ

ウルトラ有機HRC

ウルトラ有機HRC ULTRA
WEATHERABILITY
TECHNOLOGY

ウルトラ耐候性技術が塗料の未来を拓く。

ULTRA
WEATHERABILITY
TECHNOLOGY

塗膜のあらゆる劣化要因を研究・解明し
3つの製法設計技術〜有機HRC技術〜が
無機塗料を超える新しい耐候性を創造。
最高峰の耐候性と塗膜性能を備え、
安心・安全性と低環境負荷もかなえた
次世代の1液水性有機HRC塗料。

ウルトラ有機HRC
ウルトラ耐候形有機HRC塗料
[荷姿]15㎏缶/10㎏缶/5㎏缶
URTRA YUUKI HRC

FEATURE FEATURE

  • 超耐候性

    3つの製法設計技術が無機塗料をしのぐ新しい耐候性を創造。塗膜のあらゆる劣化要因を解明し、さまざまな塗料グレードのなかで最も優れた超耐候性を有しています。

  • 超低汚染性

    特殊有機複合樹脂が塗膜表面に持続性の高い親水層を形成。雨による高い洗浄効果を長く保持します。

  • 高靱性

    特殊有機複合樹脂があらゆる外力に耐えうる塗膜強度を発現。しなやかで強い塗膜が、基材の動きに追従します。

  • 耐退色性

    耐候性の低い有機顔料を一切使わず色を表現する顔料調合。化学的に安定性の高い無機顔料調色が長期にわたって塗りたての仕上がりを維持します。

  • 美しい仕上がり

    下地への転写性(塗着性)が高く、また表面張力をコントロールすることで優れたレベリング性を発揮し、滑らかで光沢のある美しい仕上がりを実現します。

  • 水性タイプ

    水性塗料なのでにおいが少なく住宅が密集した地域でも近隣に配慮した施工ができます。また、環境負荷も軽減した人と環境に優しい塗料です。

  • 屋根塗装にも対応

    耐候性に優れた強靱な塗膜は、1液水性塗料では対応できなかった屋根塗装を可能にします。

HRC Technology 「有機HRCとは」

塗膜劣化のメカニズムを徹底的に解明し
すべてにおいて耐久性を優先する3つの製法設計技術

これまで有機化合物の宿命であった紫外線劣化を抑えるため、劣化因子“ラジカル”を制御する技術や、
無機素材をハイブリッドさせた塗料など、さまざまな塗料が研究・開発されてきました。

建築用塗料は、現場調合、現場施工、常温硬化、作業性、コスト、環境配慮など多くの制約があります。
「有機HRC技術」は、それらの制約条件をクリアしながら、塗膜のあらゆる劣化要因を研究・解明し、
無機塗料を超える耐候性を実現するために組み立てられたパーフェクトな製法設計技術です。

既成の塗料開発とは全く異なる概念により、建築用塗料として
国内随一の耐候性と塗膜強度を実現した次の時代の塗料、それが「有機HRC塗料」です。

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HRC 3つの製法設計技術

  • High Resin Combine 高度な樹脂の複合技術

    図

    単一の樹脂設計にとらわれない3つの有機樹脂(有機トリプルレジン)の複合技術。エネルギー分解に強く、柔軟性と強度をあわせ持つ強靱性を発揮。

  • High Radical Control 高次元ラジカル制御技術

    図

    多重ラジカル制御形酸化チタン、HALSの樹脂合成、高配合UVAとの相乗効果など、最高レベルのラジカル制御でラジカル分解を効果的に抑制。

  • High Regulation Color 高耐候厳制調色技術

    図

    耐候性が低く最も色あせしやすい黄と赤をすべて黄土と赤さびに置き換えて色を表現。短期的なわずかな色差よりも長期の耐退色性を優先し、どの色調でも色あせに強く、退色リスクを払拭。

図

図
HRC − 3つの製法設計技術① 〜高度な樹脂の複合技術〜 樹脂の複合技術 〜有機トリプルレジン〜 が
最高峰の塗膜性能を創造

無機塗料を超える塗料を創る ― その答えは有機素材のなかにありました。
異なる3つの樹脂のポテンシャルを最大限引き出し複合化した特殊有機複合樹脂「有機トリプルレジン」。
複合技術が生んだ全く新しい塗料用有機素材が最高峰の塗膜性能を創り出します。

  • 有機系セラミックス樹脂

    図

    あらゆる劣化因子に破壊されることのない有機系セラミックス樹脂が塗膜表面を覆い、塗膜劣化の3大要因である紫外線・熱・水に負けない超耐候性を発揮します。

  • CHMA系アクリル樹脂

    図

    アクリル原料のなかで最も耐候性に特化したCHMAモノマーを主原料に採用。このアクリル樹脂だけでもフッ素塗料に並ぶ耐候設計が可能となり、有機系セラミックス樹脂の結合剤としても働きます。

  • 高靱性ウレタン樹脂

    図

    特殊なウレタン樹脂が強靱な3次元架橋構造を形成。機械的強度を大幅に向上させ、塗膜に高い靱性を付与します。

有機トリプルレジンによる
塗膜性能の相乗効果

3つの樹脂の設計と掛け合わせを追究し、有機的な連携と性能の掛け算が各機能に相乗効果を発揮。
無機系塗料をも超えるパフォーマンスを発揮します。

図
有機トリプルレジンが
塗料の新しい可能性を拓く

無機成分に頼らない特殊有機複合樹脂「有機トリプルレジン」は、
無機塗料特有の構造的な限界を克服し、塗料の新しい可能性を広げます。

無機塗料の弱点こそが、新たな創造の源

無機塗料は、本来柔軟性に乏しい無機成分に有機成分を架橋させて柔軟性を持たせています。しかしこのハイブリッド構造は、経年とともに有機成分が先に劣化・分解し、塗膜の硬化と脆化が進むという性質も持っています。その結果、塗膜はまるで薄いガラスのように割れやすくなり、振動や基材の動きといった外的要因によって脆性破壊が生じやすくなります。
特に、耐候性向上を目的として無機比率を高めた無機塗料ほどこの傾向は顕著となるため、結果として無機塗料のさらなる耐候性向上の実現には構造的な限界がありました。

図
経年でも硬化・脆化しない有機HRC塗料の塗膜

ともに耐候性の高い無機塗料と有機HRC塗料ですが、その違いは、経年でも硬化・脆化しない有機HRC塗料の構造にあります。

図
〈促進試験1,000時間経過時の塗膜拡大写真〉
  • 図

    無機塗料は長く光沢を維持しながらも、やがて目視ではわからない微細なクラック(脆性破壊)が少しずつ進行します。

  • 図

    シリコン塗料は、無機塗料のようなクラックは確認されませんが、完全に光沢を失いチョーキングを起こし、塗膜としての役割を果たしていません。

  • 図

    有機HRC塗料が持つしなやかな強靱性は、塗膜本来の耐候性を一切妨げることなく、その持続性を支え続けます。

特殊有機複合樹脂
(有機トリプルレジン)が
可能にする
柔らかさと強さを両立した
強靱な塗膜

弾性塗料は微細なひび割れにも追従する柔軟性がメリットであり、
一方の硬性塗料は強度が高く耐候性や低汚染性が大きなメリットです。
有機HRC塗料の塗膜は、硬性塗膜が持つ耐候性や防汚性を損なうことなく、
曲げや引っ張り、伸びに強い靱性の高い塗膜を形成。建物を強靱なスーツで包み込みます。

図
有機HRC塗料の塗膜は、弾性塗料と硬性塗料双方の特長を兼備

外壁材(サイディングボード)の繋ぎ目であるシーリング上部は柔らかく、硬性塗膜では基材の動きに追従できずにひび割れや剥離が発生しやすい箇所です。有機HRC塗料の高靱性塗膜は、硬性塗膜の耐候性と低汚染性を持ちながらも、しなやかな柔軟性も発揮します。

ヒーロー

【可とう性試験】

  • 〈硬性塗膜(無機塗料)〉
    図

    硬性塗膜は0.9mm伸長した際にひび割れが発生。

  • 〈ウルトラ有機HRC〉
    図

    ウルトラ有機HRCの塗膜は10mm以上伸長してもなおひび割れは生じませんでした。

図

High Radical Control
HRC − 3つの製法設計技術② 〜高次元ラジカル制御技術〜 ハイレベルなラジカル制御技術で
塗膜劣化を長期にわたって抑制

ラジカルとは、塗料に含まれる酸化チタン(白顔料)が紫外線や酸素、水などに接触することで発生する劣化因子のことです。人の肌や塗料の樹脂のような有機質を破壊し塗膜劣化の原因になっています。
このラジカルの発生を抑制する技術は「ラジカル制御」と呼ばれ、ほぼすべての外装用塗料に採用されていますが、その制御レベルは各製品で大きく異なります。
ウルトラ有機HRCは3つを組み合わせた最も効果的な制御手法によってラジカルを最小限に抑え、樹脂の分解作用を長期にわたって抑制します。

一般的に採用されているラジカルによる
塗膜劣化を抑制する3つの技術
1. 酸化チタンのコーティング:ラジカルの発生を抑制
2. UVA(紫外線吸収剤)の配合:紫外線を熱に変えて放出
3. HALS(光安定剤)の配合:発生したラジカルを捕捉し無害化
ウルトラ有機HRCの
塗膜拡大イメージ
図
「5つのステージコントロール技術」
でラジカルを抑制

厚い多重構造無機バリア層で酸化チタン(白顔料)の表面をコートして紫外線の侵入を防ぐ。

発生してしまったラジカルも厚い多重構造無機バリア内に封じ込めラジカルの増殖を抑制。

紫外線を吸収し熱などのエネルギーに変換して放出する紫外線吸収剤(UVA)を高配合。

発生したラジカルを封じ込め増殖を抑制する光安定剤(HALS)を樹脂に合成し長寿命化。

樹脂にはラジカル分解にもエネルギー分解にも強い有機トリプルレジンを採用。

多重ラジカル制御形酸化チタン採用

ウルトラ有機HRCは自動車や重防食などの極めて高い耐候性が求められる分野で使用されている
多重ラジカル制御形酸化チタンを、住宅塗装分野において業界に先駆けて採用しました。

  • 従来の
    ラジカル制御形
    白顔料

    バリア層が薄いためラジカル制御の効果が見られるものの、完全には封じ込めきれず、樹脂に含まれる有機質を破壊。

    図(1)
    〈電子顕微鏡拡大〉
    図(2)
  • 多重ラジカル制御形
    酸化チタン
    [多重構造白顔料]

    ウルトラ有機HRCの厚い多重構造無機バリア層は、発生してしまったラジカルをバリア層内に封じ込めラジカルの増殖を抑制し、樹脂に含まれる有機質を守ります。

    図(1)
    〈電子顕微鏡拡大〉
    図(2)
光安定剤(HALS)の合成と紫外線吸収剤(UVA)の
高配合による長寿命化

ウルトラ有機HRCはHALSとUVAの組み合わせ試験を重ね、最大の相乗効果が得られる設計を追究。
また、添加しただけではブリード(溶出)しやすいHALSを、耐候性の高いCHMA系アクリル樹脂の骨格中に合成。
HALSのラジカル捕捉機能の長期維持を可能にします。

【CHMA系アクリル樹脂の促進耐候性試験】
図

High Radical Color
HRC − 3つの製法設計技術③ 〜高耐候厳制調色技術〜 耐候性を最優先する顔料調合で
後悔のない色選びを真に実現

不可避と思われた経年での色あせ。長期的に色あせを防ぐ手掛かりは
常識にとらわれない調色手法と着色顔料の選択にありました。
退色不安を払拭した塗膜は長期にわたり色彩を保ち、建物の美しさを維持し続けます。

  • 【有機顔料の制限】

    化学的に安定で劣化や色あせに強い無機顔料に対して、有機顔料は早期に色あせします。有機HRC塗料は、最も色あせしやすい黄と赤をすべて黄土と赤さびに置き換えて色を表現。

    図
  • 【無機顔料・有機顔料の退色変化】
    図

    無機顔料に対し有機顔料は耐候性が低く早期退色しやすい。組み合わせた顔料の耐候性により、塗膜は退色・変色に差が生じ、時間の経過に伴いより進行していきます。

長期の耐退色性を優先した有機HRC塗料の顔料調合

有機HRC塗料は、耐候性の低い有機顔料を使わずに調色するため、調色時にわずかな色差が出ることがあります。
しかし、経年後にこの差は逆転し、色あせが進む一般塗料に比べて、
色あせに強い有機HRC塗料は塗装時の色調を保ち続けます。

【PX-767を調色した際の経年変化の比較】
図

有機HRC塗料の調色はどの色調でも色あせに強く、
後悔のない安心の色選びが可能です。

※色差⊿E:色の差を定量的に数値化し、色差計で測色した値。値が大きい=色差が大きいということになります。

ウルトラ有機HRCの調色について

ウルトラ有機HRCは、塗膜の耐候性を阻害する顔料を制限しているため、
色見本帳のなかでも限界色での対応となる色調があります。
詳細は製品カタログをご覧いただき、必要に応じて塗り板にてご確認ください。

高い耐候性が発揮される艶あり製品のみラインナップ

艶消し、半艶(5分艶)などは、艶調整剤を添加することで作られますが、艶調整剤を入れる分、樹脂量の配合率は低下するため、同じ製品であっても艶の違いで樹脂の性能には差が生じます。有機HRC塗料は樹脂の優れた性能を最大限発揮させることを優先した艶あり製品のみのラインナップです。

図

耐候性、低汚染性、圧倒的なライフサイクルの低減も実現 耐候性、低汚染性、
圧倒的なライフサイクルの
低減も実現

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抜群の作業性で長期にわたり美観を保持

抜群の作業性で
長期にわたり美観を保持

  • 屋根にも外壁にも最適の抜群の
    作業性

    ウルトラ有機HRCは各種外壁(サイディングボード・モルタルなど)、各種屋根(カラーベスト・トタンなど)の塗り替えに幅広く対応。抜群の作業性で広くご活用いただけます。

図
  • 屋根塗装で圧倒的真価を発揮する
    ウルトラ有機HRC

    一般的な1液水性塗料は外壁用がほとんどであり、耐候性が求められる屋根塗装には2液タイプや溶剤タイプが推奨されてきました。ウルトラ有機HRCは「屋根用耐候性強化色」「屋根用遮熱色」対応。環境条件の厳しい屋根において真価を発揮します。

  • 図
    屋根用耐候性強化色」を使用することで、四季の天候や、さまざまな自然現象などの環境下に対し、2液弱溶剤塗料以上の耐候性を発揮します。

    屋根と外壁(標準色)の耐候性差の生じない施工を可能にし、屋根と外壁の塗り替え周期も合うため長期的なコスト削減にもつながります。

  • 図
    屋根用遮熱色」を使用することで、室内の温度上昇の要因である太陽光(近赤外線)を反射し、室内温度の上昇を抑え、省エネ・節電につながります。

    耐候性、低汚染性に優れたウルトラ有機HRCが塗膜表面の劣化を防ぐため、遮熱性能を長期にわたり保持します。

  • 美しくなめらかな光沢感

    先進技術によりミクロレベルで平滑性を可能にし、かつて水性塗料では難しかったなめらかで高い光沢感を実現しました。美観性と防汚性に優れたその塗膜は、建物を守り、長期にわたり美しさを保ち続けます。

  • 図
    一般的水性塗料
    (艶あり)
    図
    ウルトラ有機HRC
    (艶あり)

試験成績

JIS K 5660 つや有合成樹脂エマルションペイント 「容器の中の状態」「塗装作業性」「塗膜の外観」「表面乾燥性」「隠ぺい率」「鏡面光沢度」「耐アルカリ性」「耐酸性」 JIS K 5658 建築用耐候性上塗り塗料「付着性」「重ね塗り適合性」「促進耐候性」 JIS K 5600 塗料一般試験方法「耐おもり落下性」 全項合格

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